ひたむき

今朝の東京はかなり雨が降っていた。
バスも電車も、ところどころで徐行運転となり、通勤の足に多少なりとも影響が出る。

それでなくてもぎゅう詰めの近郊線は、今朝は傘などのオマケの荷物があるせいか、各駅での乗客の乗り降りにかかる時間がいつもより長めになりがちだ。


利用客が多い駅では、朝の通勤時間帯、数人の係員がホームに立っており乗り降りを手伝っている。
ある駅では、階段脇のドアでは、体半分がまだ車外に残っているのにドアが閉まってしまった小太りの中年サラリーマンがいた。
すかさず2人の駅員が駆け寄ってくる。
必死でドアをこじ開けようとする。
小太りのオジサンはのんびりした人で、一生懸命体を引こうとしない。
(そもそもドアが閉まりかけているのに、それを一向気にする風もなく電車に乗ってきたため体半分がドア外に取り残されてしまったのだ。)

それでも係員は、「このお客様に乗って頂くことが我々の使命だ」といわんばかりに必死にドアが閉まらないように引っ張っているのだ。

たかがこんなことでも、自分の仕事に一生懸命な姿には感動した。
(でもあの小太りオジサン、ぜんぜん感謝の意を駅員に示しておらず、どこまでも鈍感な人だと残念だった。)

バレーボール全日本チームの活躍でも次々と新記録を樹立している水泳陣でも、通勤ラッシュ時の駅員さんでも、一生懸命やる姿は美しい。