御用納め

18日は今年最後の通訳業務でした。これで今年は御用納め。
(28日から31日の年末出勤と1月1日−3日の自宅対応はあるけれど、これは横においておくことにする。)

今年最後の栄えある(?)仕事は、とても密度が濃くて、逐次通訳だったのに同時通訳を終日一人でやったくらいに疲れました。いつにない集中力とその持続が要求されたからだと思います。

私にとって集中力が要求されるのは、

(1)一回に訳出する量が多く、記憶しなければならない量が多い。
(2)不慣れな内容で、内容を咀嚼して訳出することが難しく、一字一句丸覚えしなければならない。
(3)新しい製品やサービスの名称から内容を推測する必要がある。
(4)プレゼンターの話し方の特長に慣れておらず、単語はすべて聞き取れているけれど、文として理解できない。比喩の「オチ」が見えない。説明が禅問答のように思える。
(5)スピーカーが早口でメモを取る手が追いつかない。

などの場合です。

昨日はそんなプレゼンが3件もあり、最後は「早く終わらないかなぁ」と時計が気になって仕方がありませんでした。
それでも一番大変だったセッションのプレゼンターから、「今までの通訳の中で一番良かった」と言われたので、苦労が報われる思いです。

通訳は、good enoughであれば十分であり、betterやbestのパフォーマンスができた場合でも自己満足に浸るしかない場合が多いので、クライアントからのねぎらいの言葉は本当にありがたいです。アメリカ人は点数の付け方が甘いところがあり、まあまあの出来でも「You did very well」とか「Good job」とか言ってくれるのでつい有頂天になりがちですが、厳しい評価をつけそうな感じのクライアントから良い評価をもらえると報われます。


私の通訳技術は、今年進歩したのでしょうか?あらためて振り返ってみたいと思います。