幻のポイントアリーナ温泉探査 前日

去る7月19日、何年にもわたって「有言不実行」状態だった温泉探査を遂に実施しました。
地球物理学者のU先生が、我々のお尻を叩くべく、日本からお越し頂いたのが実行に至ったきっかけです。

温泉があるはずという場所は、いくつかの資料からその緯度経度が報告されていましたが精度がいま一つで、確信が持てる情報ではありませんでした。
もちろん地形図には記載がありませんし、グーグルマップに載っているわけでもなし。
YouTubeビデオもありましたが眉唾ものの気配ありで、知る人ぞ知るの温泉。
もしかしたら、衛星画像で確認できるかもしれないとも考えましたが、残念ながら手持ちのデータでは分解能の関係か確認はできませんでした。

結局、行ってみるしかないということになったわけですが、さてどうやって行ったらよいのかが大きな問題です。
120年ほど前にはホテルが建っていたということは確認できていますが、この1世紀の間に崖崩れや土砂災害があり、道は無くなっています。
数年前に探査を試みた際には、途中でトレイルが無くなり、川岸も無くなり、川の中を進まざるを得なくなったところで探査を断念しました。現地へたどり着く確かな方法は川に沿って行くことですが、6月まで雨が続いた今年は例年よりも水かさが多く、川の中を歩くことになった場合どの程度の深さがあるのか想像が付きません。
しかも水温はかなり低いはず。

毎年、探査計画は立てるのですが、はてさてどうやって現地まで辿り着くかが決まらず、結局時期を逃してしまうということが続いていました。

さて今年は、現地に行ったことがあるという近所の人を見つけ、道案内をしてもらえることになりました。
諸般の事情から詳細は割愛しますが、川沿いに行く方法以外は、私有地を横切るしかないのですが、この私有地が空軍基地だったり、林業会社の土地だったりするわけです。事前の許可を取るという準備をする暇もなくU先生が到着されてしまいました。
捕まったらその時はその時で何とかしよう、と計画にもならない計画を立ててその日を迎えたのです。