招かざる客 その3

うちのアスターちゃんはテリア（？）とチワワの雑種。
体が小さいくせに態度だけは大きい。
大型犬が近寄ってくればキャンキャン吠えまくるし、ＳＵＶが通りかかると猛突進する。
自動車と真っ向から対決しても勝ち目はないと飼い主（私）は判断しているので、外に出る時はリードが必須。

昨日、裏庭で草取りに精を出していたら、アスターがフェンス越しに吠えている。
ご近所の家のワンちゃんがお庭に出ているのかなと思って、アスターが吠える方向に目をやると、、、、。

目があってしまいました。

こちらがたじろぐほど大きな牡鹿です。

昨年まで、我が家に勝手に居候し、庭の草花を片端から食べ尽くしていた困った奴。
今年は彼も家庭を持ち、子供も二匹できた様子。毎日、奥さんとまだ白い斑点が残るバンビを連れてウロウロしています。

でも、私は昨年裏庭に３ｍものフェンスを立ててもらい、この居候鹿に立ち退きを要求したのです。
さすがのこの立派な牡鹿でも３ｍフェンスはジャンプできない（ジャンプするリスクを負うほど切羽詰ってない？！）らしく、フェンスの向こう側からうらめしそうにじっとこちらを見ながら通り過ぎていきます。

ところが今日はフェンスを挟んでわずか２ｍ足らずの至近距離にいるのに、全然私を怖がる気配がないのです。
アスターの吠え声に主人も出てきましたが、牡鹿は相変わらずこちらをにらみつけているだけ。
フェンスから小枝で牡鹿をつついたらやっと逃げて行ってくれました。

と思う間もなく、今度はお隣の家でベランダの下でお昼寝。

もちろんアスターはそれすらも気に入らず、鹿に向かって吠えるのですが、アスターの吠え声はご近所迷惑にこそなっても鹿を追い払うだけの威力はありません。

今度は私がフェンスの外に出て行って追い払いました。

草ぼうぼうの隣家の雑草にはいっさい見向きもしないし、反対側のお隣は上手に鹿の嫌いな花ばかりを植えている。
狙われているのはいつも我が家だけ。

角まで入れると私よりも背丈があるこの牡鹿。
「向こうから襲ってきたら、君、殺されちゃうよ。だからさっき僕だってフェンスのこちらから威嚇してたんだよ。」
は主人の弁。

そうだろうなと思いました。私も内心、あの鹿が向かってきたら防御のしようがないかもと思ってましたから。