落雷と山火事 

今週一週間、カリフォルニアは熱波に襲われていた。
私が日本から戻った昨日(20日金曜日)も、日中の気温は30度を越えており、真夏の東京みたいと思った。今週末は、ルックアウトランチへ避暑に、と思っていた矢先。


土曜日の未明、何かの音で目が覚めた。雷である。
周囲一帯がピンクに光る。数秒してから雷がなる。
光ってから音がするまでの時間から推測するに、どこか遠くの雷だ。

熱帯夜の気があったので、家中の窓が全開になっている。
雷 → 雷雨 という方程式が頭の中にあるので、寝ぼけた頭で「窓を閉めなくちゃ雨が吹き込んでくる」と心配する。

稲光に何度目か目を覚ました時は、雷鳴がだいぶ近くなっていた。
光ったと思った瞬間、バリバリバリと空を割くような音がした。

「あれは、どこかに落ちたね。」
「うん、近そうだね。」

そのうちパラパラパラと大粒の雨が屋根を打つ音がした。
「窓閉めなくちゃ」「うん、むにゃむにゃ」

窓を閉めずにそのまま、また寝てしまった。
翌朝は、きな臭い臭いで目が覚めた。


ルックアウトランチは山の中にある。
北を見ると、アンダーソンバレーの向こう側2箇所に茶色の煙が上がっている。昨夜の雷で山火事になったようだ。


午後になると、外に出ていると喉が痛くなるほどになった。あたり一面、もやがかかったように煙い。CDF(カリフォルニア州消防局)のヘリコプターが状況把握のためであろう、上空旋回している。火事場に行く道がない、というような話を出動してきた消防隊が話していた、と町へ出た主人が行っていた。
太陽は、オレンジ色になっている。


夕方には、アンダーソンバレーが見えなくなるほどとなった。窓を開けておくと、細かい灰が家の中まで入ってくる。喉が痛い。あちらこちらで山火事になったのだろう。(自分の敷地内をチェックしていないという間抜けさがおかしい。)

煙は翌日(日曜日)にはさらにひどくなり、遠くは全く見えなくなった。
乾期に入ってから2ヶ月以上になる。昨日は湿度21%だった。カラカラ状態だ。


雷雨で目が覚めたと思っていたのに、雨量計はゼロを示している。地面は湿った様子が全くない。狐につままれた気がする。(もしかしたら、雹が降ったのかもしれない。)




今日、帰宅時、高速道路のインターチェンジで大きな砂煙が上がっていた。
煙ではなさそう。ということは車が炎上したわけではないようだ。
よく見ると、路肩のコンクリート壁にこちらを向いて1台のセダンが停まっている。バンパーはその手前に落ちている。

単独でスピンしたみたいだ。あんなに大きな砂煙が上がっているくらいだから、今起きたばかりの事故に違いない。

急いで携帯から警察へ通報する。(アメリカは911番です。そうナイン・イレブンと同じ。)telephone

This is 911. If this is an emergency, please press any button.
(ほにゃららとスペイン語が次に続いている。)
ボタンを押す。
We are sorry but all our operators are busy right now. Be prepared to speak with an operator. [現在、空いているオペレータがいません。オペレータと話す準備をしてお待ちください。]

救急車と消防と警察とを兼ねている緊急呼の911なのに、ずんぶんノンビリしているわね、というのが最初の印象。
航空会社の予約係りなら「あと○分でおつなぎできます。」とインテリジェンスを追加したCTIを使っているのに911は遅れているなというのが次の印象。
現場に車を停めてそのまま待つこと数分。交換台が出る気配もない。伝言を残しておけば、かけ直してくれるというCTI機能も使われていない。

固定電話で911番通報すると、すぐに切断しても必ずコールバックされてくる。
コールバックに応答しないとパトカーが出動してきて様子を見に来る。
(以前、電話の故障で611にかけようとしてうっかり911を押してしまった時の経験。)

切断してもコールバックされてくるだろうと思って、その場を走り去った。

結局、そのまま帰宅し、警察からも問い合わせの電話はかかってこなかったのでそれっきりになってしまった。

誰もが携帯を持っているので、1件の事故に大して複数の通報があり、非効率的になっているだろうということが予想されるので、それをうまく制御するようなIVRを誰か開発しませんか?

まず事故なのか火事なのか救急車の出動要請なのかを切り分ける。
次に場所(住所)を指定する。
状況説明は自由記載に相当するので、テキストマイニングが必要になるかも。
最後にコンタクト情報(名前、電話番号など)を知らせる。
その時点で、オペレータにつながるまで待つか、コールバックしてもらうかを判断する。CTIやコールセンター用の既にある機能を使えば、高度な機能が追加できる。

帰宅ラッシュアワーのピークは過ぎていたけれど、インターチェンジのランプでの事故だったので、事故処理でかなりの渋滞になったことと思います。

皆さん、どうぞ安全運転をお心がけくださいね。