消化不良の打ち合わせ

昨日と今日は、イギリスからクライアントが来日しての集中会議の2日だった。
一応、アジェンダは先週のうちにもらっておいたけれど、当日の関係者の都合(他の打ち合わせなど)でなかなか予定通りに進まない。結果的にはほとんど全ての項目で、結論を出せないままに打ち合わせは終了した。即ち、積み残しのアクションアイテムが残ったということ。消化不良感の残った2日だった。

なぜ消化不良のままに時間だけが経過したのか。
(1)アジェンダは用意されていても、個々の打ち合わせでどのような結論を出したいのかがはっきりしていなかった。
(2)決してダラダラ進めていったわけではないけれど、時間の配分を考慮しながらの会議進行ではなく、何時までに何をどこまで終了させるという意識がなかった。

上記の2点は、会議進行のロジスティクスの問題で、日本側に認識が欠ける場合が良く見受けられる。


もう一つの問題は、2日間の集中会議の目的そのものに齟齬があったこと。
日本側は過去3ヶ月の反省を踏まえた今後の進め方に焦点をあてていたのに対して、イギリス側は表敬訪問、製品販売の可能性、製品販売に基づく今後の進め方をイメージしていたよう。
確かに「今後の進め方」は共通しているけれど、その根拠が異なっている。
日本側はこれまでのうまく行かなかった点を指摘し、議論したがっているけれど、イギリス側はそのつもりがないので関係者からの情報を収集してきていない。それを準備不足と捉える日本側の不満と苛々はさらに募る。

2日間で議論できなかった部分はアクションアイテムとしてイギリス側に要求する日本。もちろん締切日付き。イギリス側はできるだけその締切日までに対応しようとする姿勢は見せるものの、このアクションアイテムは両者合意ではなく、日本側が一方的に相手に突きつけたものなので、必ずしも締切日までにアクションを取ってもらえるという保証はない。これがまた日本側の苛々に油を注いでいる。

日本企業同士でも同じような意思の不疎通があるのかもしれないが、少なくとも日英では言葉の壁よりも商慣習やロジスティクスの違いの方が大きな障壁になっているように思える。