セントラルヒーティング

私の実家は寒い。
築20年程度で、さほど古いわけではないし、窓ガラスもアルミサッシになっているけれども、二重ガラスではなく、おそらく壁や天井、床下の断熱材も十分に入っていないのではないかと思われる。
要するに熱効率がよくないのだ。
しかも、東京郊外の、比較的緑がたくさん残っている地域なので、都心と比べると体感温度が2−3度はゆうに低い。電車を降りると駅前でまずそれを感じ、そこからさらにバスで10分ほど乗ると駅前とはまた1−2度違うのではないかと思うくらいだ。(その上、実家周辺の一角も団地に面している西側の通りと数件先で公園に面している北側の通りとでは温度の違いがわかるほどだ。)


冬に実家に泊まるときは、あったかシャツの上に、タートルネック、その上に毛糸のセーターとかなりの重ね着をして、さらにホカロンを腰に貼り付けることさえある。


ところが、、、。


オフィスの中がやけに暖かい。ウォームビズとか言って、暖房の設定温度を18度にしようという動きがあったような記憶があるのだが、何とホテルもオフィスもデフォルトが25度に設定されている。(SFでは夏でも通常は25度までは行かない。)冬物のセーターどころか、春物の薄手のニットでさえ暑いくらいだ。特に私はハイネックのニットが好きなので、余計に暑い。
前回の出張でだいぶ懲りたので、薄手の半そでにニット(もちろんハイネック)にカーディガンを持参したけれど、それでも暑くてカーディガンはとても着ていられない。そのカーディガンだっていつもよりは薄手の物なのに。


以前、アメリカのセントラルヒーティングというライフスタイルにとても憧れていたことがある。実家ではまだ台所で瞬間湯沸かし器を使っていた頃、蛇口をひねればいつでもお湯がふんだんに使え、冬でも家の中ではTシャツ1枚。外に出る時にはTシャツの上からダウンジャケットを羽織るだけで出かけられるという生活は、私のレベルとは全く異次元のものだった。
でも今の日本では当時私が憧れていたライフスタイルが実現している。


私のSFの自宅では、セントラルヒーティングですが、設定温度は18度。しかも平日日中誰もいない(はずの)時間帯は暖房がオフになるように自動制御されています。(だからトレーナーやセーター、ひざ掛け毛布などは必需品です。)