パタゴニア7日目

MickieG2009-11-16

今日も晴天。ポールさんは5時半に起きて朝焼けの写真を撮りに行く。ポールさんの連日の写真撮影に刺激されたのか、ホテル側も今朝の晴天を見込んでSunrise Photo Sessionを企画。数人が参加した。

今週末に到着したグループは幸運だ。初日は雲ひとつ無い快晴。Paine GradeもMassifもTorresも全貌を現している。先週はずっと曇りで、Paine Grandeの頂上を見ることもタワーを見ることも通常はできないものと思っていた。金曜日に来た人達はいつも天気が良いのだと思っているに違いない。

昨日のPingo Valleyハイキングで啄木鳥が見られなかったので、啄木鳥の姿を見かけたと言われた森(Lakal)のハイキングを申し込んだ。ホテル側は終日のコースをオファーするが、ホテルの近くの森出し、ポールさんは膝が痛くて行きたくないというので、半日のコースにしてもらう。どうもこのコースは雑木林を通り抜けて、Laguna Lakalが見えるところ(Lookout)まで行くコースらしい。私達は森へ行くのが目的なのでLookoutはついでで良いと言うのだが、果たして伝わっているのかどうか。

今日の案内役はペドロ。どうやら鳥が得意なガイドらしい。そして私とポールさんのプライベートツアーとなった。(終日コースはジェシカがガイド役で申し込んだ女性は一人だけ。こちらもプライベートコース。)最初の30分はかなりの急斜面を登っていく。最初の峠についた後は、ややなだらかな上りが続く。雑木林の中に入ってもペドロはどんどんと先へ行ってしまう。ポールさんは頻繁に立ち止まって写真を撮る。私は鳥の声がするたびに双眼鏡を片手にあしらこちらをきょろきょろ。付いてこない二人に気が付いてペドロが立ち止まると言う具合。プライベートツアーならではの好き勝手なペースが許される。

鳥の観察をするには、森の中に入ってじっと静かに待つことが肝心だ。けれどもExploraのハイキングは歩くことが目的で、自然を眺めながらのんびり歩くというのには慣れていないらしい。せっかく森のハイキングをオーダーしたのに、この森を通り抜けてしまったのでは何もならない。「ペドロ、ここにしばらく座っていようよ。」と言いたいのだけれど、全然通じない。結局、森はほとんど通過点でLaguna Lakalの見えるLookoutまで行ってしまった。森の中は風がさえぎられているけれど丘の頂上は吹き付ける。風に飛ばされそうになっているところを記念撮影。

ポールさんが崖に白いものを発見。鳥の糞だ。近くに巣があるに違いない。糞で真っ白くなっているところは見張り台らしく、少し離れた窪みに巣らしいものが見えた。けれどもそこにはコンドルの姿は無かった。

半日のコースは全行程約3時間。ペドロがもう戻ろうかと言う。ええっ、まだ全然森で時間を過ごしていないじゃない。私がやりたいのはstay in woodsであって、go through woodsでもgo by woodsでもないのに。帰り道で私よりも45分遅れでホテルを出発したジェシカのグループとすれ違う。彼女はインコの声を聞いたと教えてくれた。

声は聞こえど姿は見えず。
しかも啄木鳥のコンコンと木をつつく音は全くしない。メンドシーノでも啄木鳥を見かけることは珍しいし、ここでも遭遇は稀なのだろうか。

ペドロは鳥の声を聞き分けることができるらしい。啄木鳥の声がするという。私は啄木鳥の鳴き声を知らないので、まるで見当が付かない。かわいい声はするけれど啄木鳥を思わせるような鳴き声は全く聞こえない。すると彼がWoodpeckerと言ってかなり先を指差す。確かに大きめな鳥が飛んでいる。でも逆光なのでその姿ははっきりとは見えない。しかもあの特徴的な赤い頭も見えない。止まったところを双眼鏡で見るが、どこを見ているのかまったくわからず、鳥の姿は見えない。肉眼ではシルエットは見えるのだが、双眼鏡で見ようとするとその地点を見ていないのだ。なんと苛立たしい事!

とにかくシャッターを切ったポールさんの画像でも黒い影が写っているだけ。判別はホテルに帰ってゆっくり画像処理をしてからということになった。

結局、3つ目の森も思い通りにならず、自然観察ではなく森のハイキングで終わってしまった。

啄木鳥かも知れない唯一の写真には頭の部分は写っておらず、胴体の部分は黒白のまだらに見える。マゼラン啄木鳥というよりはフリッカーに近い。大きさはこの写真からは判別できないが啄木鳥ほどは大きくなさそう。ペドロは大きさ的には啄木鳥、若鳥だろうというけれど、ポールさんと私、写真を見たロベルトの意見はフリッカー

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元々、午前中はホテルでのんびりして、膝を休めたかったポールさん。午前中のハイキングでも下りで膝がさらに痛くなったと言ってご機嫌が悪い。もちろん午後はお休み。
私は乗馬に申し込んである。

乗馬は昨日に続いて2回目。病み付きになりそう。昨日がとても寒かったので今日はマスクの代わりに襟巻きを持って行く。風除けのサングラスも。今日の馬はNarafatti。エジプトの王子様の名前だと言う。今日はフランス人のご主人、スペイン人(?)の奥さんの一家と一緒。私が乗る馬は今日も一番しんがりをのこのこ付いていくというペースだ。やっぱり馬は乗り手を見ているのか。あまりに遅れを取るのでわき腹を突く。二度ほど突くとtrotし始めた。いぇーい!とぼとぼ歩きから一歩前進。これは病みつきになりそう。

カメラが無いので記念写真を撮れず。雪を頂く山を背景に一家揃って記念写真を撮る彼らをうらやましく思いながら、私は馬上の人。帰りも彼らはどんどんtrottしていく。私はとぼとぼ付いていく。ガイド役のペドロが付いてきてくれる。それでも乗馬は楽しい。私も早くtrotできるようになりたい。明日も半日の乗馬コースに申し込もう。